わんちゃんへの思いやりとは

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いぬのともだちを応援してくださる皆様のお陰で、いぬのともだちの幼稚園も徐々に園児が増え、活気が出てきています。開業して2カ月を過ぎた所ですが、犬のしつけについてたくさんのご相談をいただき、その対応をしている中で思った事を少し書いてみたいと思います。

 

表題の「わんちゃんへの思いやり」についてですが、驚く事に多くの方が思いやりができていないというか、わんちゃんを擬人化し過ぎてしまっているため、思わぬ結果、つまり問題行動へと発展してしまっています。

わんちゃんを人間の考え方と習性に当てはめてしまっているためにこのような状況が発生しているわけですが、正しい思いやりを行うためには、”擬人化をしない事”、”わんちゃんの心理と習性を正しく理解する事”が重要かと思います。

 

例えば、以下のような事をついついやってしまっていませんか?

 

・お散歩の後、足を洗うまたは拭く

・目ヤニを取る

・可愛くて抱っこをする、または顔を両手で持ち、目を覗き込む

・激しく顔や胴体などを触る

 

これらは、人間の感覚では、一般的な愛情表現でもあるので、一見なんの問題もないように思われるかもしれませんが、これらはすべて犬ならば基本どの犬でも好きではない行為なのです。”うちの犬はそんなことないよ!”というご家庭のわんちゃんはそれらが本当に好きなのかもしれませんが、大概は家族との信頼関係の下、受け入れて我慢しているはずです。

 

例えば、公園でたくさんの子供にわんちゃんが体を触られている状況を想像してみましょう。

もしも自分がこのように見知らぬ人達に囲まれて体中を触られているとしたら、とても怖い思いをし、トラウマになってしまうかもしれません。これはわんちゃんにおいても同じと言えます。

 

人間社会で生きているのだから、我慢すべきだという理屈は、強引すぎるのではないでしょうか。そもそも、これらが本当に必要な事なのかをもう一度振り返ってみていただきたいところです。散歩で足が少し汚れるくらい別に良いのでは?床や洋服が汚れるのは掃除や洗濯などで済むことですし、可愛くて抱っこしたくなるのは誰もが同じですが、少しくらいはわんちゃんに優しい触り方、抱き方で良いのでは?と思ういぬのともだちなのです。

 

応用動物行動学者として有名な Patricia McConnell の著書 ”The other end of the leash(和訳、リードの向こう側)”に紹介されている事例ですが、飼い犬に飼い主の権威を見せるために怒っていたら、その行動と理由を理解できないわんちゃんは段々唸るようになり、更に噛みつくようになり、最終的には収集がつかず、たったの生後数カ月で安楽死をさせられてしまったという悲しい話があります。犬の心理を正しく理解してさえいれば防げたはずの事ですが、これも犬を擬人化し過ぎた故に、一方向のコミュニケーションしか取れていなかったために起こった事例と言えます。

 

わんちゃんにも”好き、嫌い、悲しい、退屈、楽しい、怒り、愛情”などの感情があり、彼らがどのような感情状態にあるのかが少しでも正しく理解する事ができれば、そして上記のような事への正しい思いやりができれば、飼い主様が本来求めていたはずのわんちゃんとの幸せな過ごし方、生き方がより現実化されるといぬのともだちは信じています。

 

いぬのともだちの幼稚園は単なるしつけ教育に留まらず、大好きなわんちゃんの心理が理解できるように飼い主様向け講座を行ったり、より円滑な双方向のコミュニケーションができるような教育カリキュラムでわんちゃんのトレーニングに真摯に取り組んでいます。

 

いぬのともだちの幼稚園は、わんちゃんの問題行動に関するお悩みや、わんちゃんとの幸せな生き方に関する事なら、なんでもご相談を承りますので、気軽にお問合せくださいませ。